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インタビュー ~作家 石野/MACRAME KANOさん(後編)~ NEW!

 2026-02-11

「マクラメ編み」という技術で独自の幻想的な世界観のアイテムを生み出している作家様で、当サイトに作家登録をしていただいている石野さん(石野/MACRAME KANO)へのインタビューの後編です。

 

前編ではマクラメとの出会いについてや制作の仕方、石野さんが作家になった経緯などのお話をお伺いしました。

前編はこちらから

 

後編では石についてのお話や、制作に対してのスタンスや考え方、スランプの乗り越え方などをお伺いしていきます。

 

 

インタビュアーはReal Fantasy運営のジェミニです。

 

それでは後編スタートです!

(以下、敬称略)

 

 

ジェミニ:

特に好きな石はありますか?

 

石野:

ありますあります。これはもう、群をぬいて、何周回っても水晶が好きです。

 

 

ジェミニ:

是非水晶の魅力を伺ってみたいです。

 

石野:

水晶の魅力ですか?そうですね。長くなるかもしれませんが、産地によってもやっぱり違うんだなってよく思うんですけど、例えばブラジルの水晶だとすごく大きかったり、スイスとかになると多分すごい圧力とか高温でできたんだろうなっていうのがよくわかるぐらい密度が凝縮されているように感じたりするんですね。

他にも、ヒマラヤ山脈の、マニハール山っていうところの水晶がすごく好きなんですけど、そこの水晶っていうのは本当に透明度が高いし、濁りがほとんどない本当に美しい水晶が取れるところで。ってことは、この水晶が生成されるためにはどれだけの環境だったんだ?っていうところに思いをはせてしまってですね。いろんな石があるけれども、やっぱり水晶が一番好きですね。

 

 

ジェミニ:

石野さんの水晶愛が伝わってきました。きっと形や手触りもそれぞれ違うと思うのですが、こういうのが好きというのはありますか?

 

石野:

そうですね。私は原石の未研磨の状態がすごく好きですね。成長した土壌のところに鉄分が多かったら、ピンクっぽくなったり赤っぽくなったりするし、あとは一緒に育った物質がある場合は、水晶の中に閉じ込められていたりするんですよね。そういうのも好きだし、その横に成長線って言ってバーコードになってる面があったりするんですけど、そういうゴツゴツしたところも好きだったりとか、水晶が、蝕像(しょくぞう)タイプっていうんですけど、溶けたようにざらざらざらざらになっていて、そういういびつな形状の水晶も好きですね。個性が一つ一つ違うからすごくその水晶を面白いなって思って触ってます。

(石野さんお気に入りの水晶たち)

 

ジェミニ:

すごく奥深いですね。そういった環境面がその水晶の個性として現れるんですね。ありがとうございます。勉強になります。

ちょっと話は変わるんですが、先ほど子供のころの話が少し出てきましたが、ゲームや漫画やアニメとか、特に影響を受けた作品ってありましたか?

 

石野:

ありますよ!うち、母親がゲーマーなんですね!

私が子供のころ母が夜中にファイナルファンタジー6をやっていて。私が夜中に起きて覗くと、「お母さんは今ゲームやっているから早く寝なさい」っていう家庭で育ちました。

そして父はというと、最初はゲームに興味なかったはずなんですけど、ハードがすごく好きで収集癖があったんですよね。NEOGEOとかPCエンジンとか。そういう古いゲームも家にあって。父はシューティングゲームとか車のゲームをやっていて、母はロールプレイングをどっぷりやっている、という環境だったので、だいぶ影響を受けたと思います。

特にゲームはファイナルファンタジー、ドラゴンクエスト、クロノトリガーで育ち、セーラームーンやCLAMP作品もどっぷり浴びて成長したらこうなっちゃいました。

 

 

ジェミニ:

石野さんがReal Fantasyに登録されている作品には紹介文にも具体的なストーリーを書いていただいているのですが、作品に込められてるイメージみたいなものがそれぞれの作品にあるのでしょうか?

 

石野:

そうですね。どういう世界観で、どういう人が、どういう時に、どんな風に手に取ってくれるお店だったらいいかなっていうところをまず考えて。で、そしたらこういう設定だったら面白いかなっていうのを、まず大体の枠組みを作っておいて、忘れないように書いて。そこを起点にして石を仕入れたり、作品を作ったりっていう流れにすることがあります。逆に、来てくださるお客様をまずイメージをきちっとしておいて、このお客様どんなものをだったら身に着けたいと思ってくれるかなとか、どういう時にだったら身に着けられるだろうかっていうのをいろんな方向から考えて作ることもあります。

 

 

ジェミニ:

あ、そういうことですね。作家さんの中には自分の作りたいイメージを作品として形に出す方もいらっしゃるかなと思うんですが、石野さんの場合は相手方の状況を考えて、その中に自分の考えも合わせて形にするみたいな、双方向のことをいろんな視点で見て作品作りされてるんですね。

 

石野:

そういうことにしておいてください(笑)

(デザインと製作のための裏話、ストーリー帳)

 

ジェミニ:

お客さんからのニーズにちゃんと応えているということですから、そういったところが石野さんの作品がとても人気がある要因なのかなって、今すごく納得しました。

 

石野:

でも、ここまでくるのにすごい悩むこともスランプになることもありました。スランプなんて頻繁にあるんですけどね。

 

 

ジェミニ:

え、そうなんですか!?

 

石野:

そうなんです。この13~14年間ずっと2、3ヶ月に1回、もうやめようかな、やめたいなと思うときがあって。スランプに陥ると本当に1週間ぐらい引きこもりますからね。本当にダメですよ。ダークサイドに落ちてしまうんですね。

 

 

ジェミニ:

それは何かきっかけがあってスランプになったりするんですか?

 

石野:

はい。同業者の作品をできるだけ見ないようにっていう話にも繋がるんですけど、そういうのを見るとやっぱり比較しちゃって。メンタルが安定してる時はいいんですけど、ちょっとひと仕事終えた空白の時間にそれが来ちゃうとスランプに陥りやすいです。

人と比べたりとか、できてない所に目が行きがちだったりとか、もうちょっとこういう風にしていればこうだったかもしれないっていうところにばかり目が行きがちになってしまって、メンタルが落ちてスランプに入るんですよね。スランプを抜けるとちょっとずつ浮上していけるんですけど、その波の繰り返しが結構つらいところですよね。

 

 

ジェミニ:

スランプを抜け出す方法もあるのでしょうか?

 

石野:

はい、お客様に今までどんなものを評価されたかとか、どんなものを見てもらったとか、どういう感想をもらったとか、どういう人がどういう時にお店に来てくださって見てくださったか、それは購入に繋がったものだけじゃなくて、繋がらなかったけど感想をもらったものとかでも全部含めて今までのデータみたいな覚え書き帳みたいのがあるんですけど、そこを振り返ってみて、じゃあここが良かったからここを伸ばそうとか、ここは良くて購入に繋がったから、じゃあ欲しいって思ってくださるお客様がまたいるんであれば、こういうテイストでまた作ってみようっていうのがスランプ脱出の鍵になったりします。

 

 

ジェミニ:

すごい、なんだかビジネスマンのようですね。すごくいいバランスで、モノづくりにおける職人さんのパッションとお客さんのニーズをちゃんと組み合わせながら行っているというのはすごいなと思いました。

 

石野:

器用じゃないからできたことかなって思っていて。いろんなジャンルにはいろんなすごい人がたくさんいらっしゃると思うんですよ。自分が作りたいと思ったものを作ったら、それがもう完売になってしまって、人気商品になってしまって、っていう作家さんってものすごくたくさんいらっしゃるんですけど、そこと自分を比べた時に、私はそっち側じゃない、反対側の努力型の人間にしかなれなくて。じゃあその不足を補うためにはどういう積み上げをしていかないといけないのかっていうので、ものすごく地道に勉強してですね、努力でカバーみたいなところが結構あったりします。

なので、結構反応も気にするのと、データをよく見ます。数字だけのデータじゃなくて、質的なデータもみます。それが好きですね。結構見てます。

 

 

ジェミニ:

Real Fantasyのサイトに登録されている作品やXに公開されてる作品を拝見すると、もう本当にこのデザインとか天才だなって思うんですけど、感性だけじゃなくていろいろとロジカルにも考えて作られたものだったんですね。

 

石野:

なんかね、黙っとけばいいのに言っちゃうところが残念なんですけど(笑)

 

 

ジェミニ:

いやいやいやいや。とても勉強になります。

作品作りに限らずいろんな分野においても大事な考え方だなと思います。

スランプの乗り越え方として他に意識していることはありますか?

 

石野:

そうですね。その状況と向き合うか、完全に逃避して浮上するまで待つか、どっちかで、その間に自分の別の好きなことをやったりとか、あとは本を読んだりとか、いろんなところに行っていろんなものを吸収して帰ったりとか、やっぱりスランプになる原因のひとつは、アウトプットしすぎて中がすっからかんになっちゃったから、今度はインプットしないといけないんだと思うんですよね。

別の人にも教えてもらったことなんですけど、アウトプットする側の人間っていうのは、アウトプットし続けると中身がだんだんすり減っていったりとか、自分の今まで積み上げてきたものを統合して外に出していったりするので、だんだんだんだん減っていく、自分の中の積み上げてきたものを全部少しずつ外に出しちゃってるんだよって。そしたらまたその容量が開いちゃうから、そこに新しいものをどんどんどんどん入れていかないと、面白いものとか楽しいものとかっていうのが作りにくくなるよね、みたいな話をしてくださった方がいて。だからアウトプットする側の人間っていうのは、インプットを普通の人の2~3倍ぐらいしていった方がいいかもねみたいな話でした。なので美味しいものを食べましょうっていう。

 

 

ジェミニ:

そういうのも含めてですね。

 

石野:

そうですよ、そうですよ、生きてるんだから。

 

 

ジェミニ:

ありがとうございます。そのアウトプットの1つになると思いますが、梱包や付属品の部分について、すごいキメ細かでこだわりを感じるんですけども、このあたりは何か意識されてることってあるんでしょうか?

 

石野:

そうですね、あります。自分のために買う人もいるし、誰か大切な人のために買う人もいるので、その人が買ってよかったって風に思ってもらえるのが一番だし、開けたら「わあ素敵!」って思ってもらえるような、その1個の感動みたいなものを包装で届けたいなっていうのがあります。

梱包材は包装紙でもリボンでも捨てられてしまうんですけども、届いた時のワクワクとか、買ってよかったっていうような、そういう部分の感情を感じてもらえるような包装を心がけています。

 

 

ジェミニ:

やっぱりそこも買ったお客さん側の視点でイメージを膨らませて対応されているのですね。

これからの石野さんがチャレンジしてみたいことはありますか?

 

石野:

チャレンジしてみたいことは、地元を飛び出してですね、地方の大きいイベントに参戦してみるかなっていうところですかね。地元で引きこもってオンラインだけでやっているので、委託とかは一回あったんですけど、それっきりだったので。デザフェスとかも行ったこともないし、応募してみるところから始めるとか、何かチャレンジをしてみようかなとは思っています。あともう一つ、コラボですかね。何か別の全く異業種の作家さんとちょっと面白いことをやるとかそういうのもやってみたいかなと思ってます。

 

 

 

さて、いかがだったでしょうか。

インタビューを通して、石野さんはご自身が好きなものを作るという視点だけではなく、どんなものを買い手は欲しているのか、どういうことをすれば喜んでもらえるのか、どんなものが似合うのかなど、そういったイメージをしながら制作活動をしているところがとても印象的でした。

ご自身を不器用だと話す石野さんですが(全くそうは見えませんが……)、きっと自分の不器用さを理解しているからこそ、それを上達のための力にかえて努力し続けているのだなと感じました。

そして継続して努力を続けるそのエネルギーの源には、石やファンタジーが好きだということだけでなく、相手に喜んでもらいたいという思いや、より良い作品を作りたいという情熱があるのだろうなと伝わってきました。

対面のイベントやコラボにもチャレンジしたいという石野さんの今後のご活躍が大変楽しみです。

 

そんな石野さんの繊細で精巧、そして幻想的なマクラメ作品はこちらからご覧いただけます。

数々の美しいアイテムを是非ご覧になってください。

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よろしければこちらも是非ご覧になってみてください……。

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